shizukana tori’s diary 

色々と続けたい

51 傷跡の行方

心の傷というのはいつ治っている

のだろうか。そもそも治るものかは

分からないが、一応治癒するという

前提で考えようと思う。



私の場合は、思春期に負った傷を

二十年位は定期的に思い出し

辛くなって、その辛くなる原因は

全てその傷のせいだと思い込んでいた。


過去に縛られ

それなりにうまくいっているはず

なのに全てが虚しくなったりして

落ち込む周期があり、周囲を困惑

させていた。


仕方がなかった。


自分でもバランスが取れなかった。


今思えば素直に受け入れ、弱っている

自分を認めてあげれば

あそこまで悩まなかっただろう。


今でも過去を思い出し、落ち込む

ことはある。


しかしテイストが変わった。


治るまではいかないかもしれないが

共存することはできるかもしれないと

思うまでにはなった。


現実的な感覚として私の場合、その傷を

負ってから二十年位で落ち着いてきた

ことになるのだろうか。


色々自分なりに試行錯誤したつもり

だが、結局のところ時間が一番の

治療だったと思う。時間と共に傷は

弱まっていくと実感した。


しかし、心の傷というのは

本当に厄介である。

人生を大きく変えてしまう。


仮にこの先十年、二十年経ったとき

に、どう思うのだろうか。


その時、この傷があって良かったと

思えたら私は成功したという

ことかもしれない。



 
ベランダにある植木にカエルが

住み着いている。どうやら隠れ家

にしているようだ。


秋空の中、カエルの鳴き声がしている。。